「ニキビ跡を治したいけど、ポテンツァは高すぎる…」
「ダーマペンの3倍くらいの値段がするけど、本当にそれだけの価値があるの?」
美容クリニックの料金表を見て、そう躊躇してしまうのは当然です。どちらも「針を刺す」という点では同じに見えるため、価格差に納得がいかない人も多いでしょう。
しかし、科学的なメカニズムから見ると、この2つは似て非なるものです。
結論から言うと、ポテンツァはダーマペンに「熱エネルギー(RF)」と「確実な薬剤注入システム」を追加した、完全なる上位互換マシンです。
この記事では、なぜポテンツァがこれほど高額なのか、その価格差の正体である「3つの進化」について、解剖学と物理学の視点から解説します。
【結論】「穴を開ける」だけか、「焼いて薬を入れる」かの違い
この記事の要点まとめ
- ダーマペンは「針で刺して再生させる」だけの物理的治療。
- ポテンツァは針先からラジオ波(RF)が出て、真皮層を直接熱凝固(引き締め)させる。
- 特許技術「ポンピングチップ」により、薬剤を空気圧で均一に真皮へ圧入できる(ドラッグデリバリー)。
- RFによる止血作用があるため、ダーマペンよりダウンタイムが短い。
進化1:針先から出る「ラジオ波(RF)」の熱効果
最大の違いは「熱」です。
ダーマペンは単に針を刺すだけですが、ポテンツァは刺した針先から高周波(ラジオ波)を照射します。
| 機種 | 作用メカニズム | 効果 |
|---|---|---|
| ダーマペン | 物理的損傷のみ (創傷治癒スイッチON) |
皮膚の入れ替え |
| ポテンツァ | 物理的損傷 + 熱エネルギー (タンパク変性) |
皮膚の入れ替え + タイトニング(引き締め) + 止血 |
真皮層に熱を加えることで、コラーゲンがギュッと縮まり(タンパク変性)、強力な引き締め効果が生まれます。つまり、「ニキビ跡治療」と「たるみ治療」を同時に行えるのがポテンツァの強みです。
進化2:薬剤を「塗る」のではなく「押し込む」
ダーマペンを受けたことがある人は、「顔に薬剤を塗ってから針を刺す」工程をご存知でしょう。しかし、出血している肌に薬剤を塗っても、血液に押し流されてしまい、実際に真皮まで届く量は限定的です。
特許技術「ドラッグデリバリーシステム」
ポテンツァの専用チップ(ポンピングチップ)には、独自の空気圧システムが搭載されています。
- 針を抜く瞬間に空気が押し出される。
- その空気圧によって、肌の上に塗った薬剤が、開いた穴の中に無理やり押し込まれる。
この機構により、高価な薬剤(エクソソームやボトックスなど)を、無駄なく確実に真皮層へ届けることができます。これが「高いだけの価値はある」と言われる最大の理由です。
進化3:ダウンタイムと「肝斑」への対応力
「より強力なら、ダウンタイムも酷いのでは?」と思うかもしれませんが、実は逆です。
止血作用で赤みが引きやすい
針先から出るRFの熱には、血管を焼いて止血する作用があります。そのため、ダーマペンに比べて出血が圧倒的に少なく、赤みの引きも早い傾向にあります。
肝斑にも照射可能
通常、ダーマペンやレーザーなどの強い刺激は、肝斑を悪化させるため禁忌とされます。
しかしポテンツァには、メラノサイト(色素工場)を刺激せずに、肝斑の原因となる血管新生を抑制する専用モードが存在します。これにより、これまで治療が難しかった「肝斑がある人の毛穴治療」が可能になりました。
肝斑治療の難しさについては、ハイドロキノンの記事でも触れています。
ハイドロキノンの「発がん性」は本当か?最強美白成分のリスク
【比較】どっちを選ぶべき?判断基準
予算と目的に応じて使い分けるのが賢い選択です。
ダーマペンがおすすめな人
- 予算重視:1回1〜2万円程度で抑えたい。
- 目的:軽度の毛穴開きや、肌質の改善。
- ダウンタイム:数日間の赤みが出ても平気。
ポテンツァがおすすめな人
- 効果重視:少ない回数で結果を出したい(ダーマペン3〜5回分 ≒ ポテンツァ1回分とも言われます)。
- 目的:深いクレーター、たるみ毛穴、赤ら顔、肝斑。
- ダウンタイム:翌日から仕事に行きたい。
毛穴の開きにも種類があります。自分の毛穴タイプを知ることも重要です。
毛穴は筋肉で動かない?科学が証明した「本当に毛穴が縮む」2つの成分
施術後のケアは同じくらい重要
どちらの施術も、肌に一時的に穴を開ける行為です。施術後の「修復ケア」を怠ると、効果が半減するどころか肌荒れの原因になります。
- 修復成分:パンテノールや成長因子(EGF)配合のスキンケアで、組織の再生を助ける。
- 遮光:バリア機能が低下しているため、紫外線対策は必須。ただし、酸化亜鉛フリーなど肌に優しいものを選ぶ。
パンテノールで肌荒れは治る?「皮膚修復の科学」
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まとめ
ポテンツァは「高いだけのダーマペン」ではありません。
「熱による引き締め」と「薬剤の圧入」という2つの武器を追加装備した、いわば「フル装備のダーマペン」です。
1回あたりの料金は高いですが、効果の確実性とダウンタイムの軽さを考慮すれば、トータルのコストパフォーマンスは決して悪くありません。「ダーマペンを何回やってもニキビ跡が治らない」と悩んでいるなら、投資する価値は十分にあります。
次の一手
ポテンツァのドラッグデリバリーで導入する薬剤として、最近話題の「エクソソーム」や「幹細胞培養上清液」。これらが本当に若返りに効くのか、その科学的根拠についても知っておきましょう。


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